読書会アフター!〜読書会の感想送ったら、内的脱コルすることになったの巻⁉︎〜【後編】

目次

脱コル、再び

つまり

こんにちは

小綠

うおっ⁉︎ ようこそ、お待ちしてました!……その、つまりさん、大丈夫ですか⁇

つまり

⁇何がですか⁇

小綠

いやいや! 脱コル強要してから数日経ちましたが、大丈夫ですか? ってことですよ! かなり荒療治的にガツガツ踏み込んだ自覚くらい俺にもありますよ⁉︎

つまり

ちょっと寝不足気味ではありますが、大丈夫です! それより内的脱コルの話をしましょう!

小綠

!……分かりました。えーそれでは改めましてつまりさん、先日内的脱コルを行なわれた訳ですが、その後いかがですか?

つまり

パソコンを使う仕事に申し込みました。

小綠

おお⁉︎ それはまた何故ですか?

つまり

少しでも経験とスキルを持つための着実な一歩としてです。あと派遣会社が無料でパソコン講座もしてるので、そこでエクセルとデータ分析も勉強し始めました。

小綠

PCスキルはどこ行っても使えますからね! この短期間で行動されて素晴らしすぎる!

つまり

後は英語の勉強を始めました。

小綠

どんなやり方で始められたんです?

つまり

実は大学入学時に700点取ってたTOEICの勉強をアプリで始めました! まずは400点レベルの単語から!

小綠

え⁉︎ 700点取ってたのに400点からやり直すんですか⁉︎

つまり

単語けっこう忘れてるので‼︎‼︎笑

小綠

なるほど……‼︎‼︎ まあ何年も前の話なら忘れるのも仕方ないですよね。

つまり

いきなり700点レベルから始めると挫折する可能性があるので、着実に最初から頑張ります!

小綠

おお! 意味のあるポジティブだ!

つまり

年末までにこのアプリを終わらせるのが現時点の目標です! 最終的に大学入学時に取ったTOEIC700点取得を目指します!

小綠

一回行けた場所ならもう一度行けますよ! 楽しみですね!

つまり、ゴミ屋敷に向き合う

小綠

短時間で物凄く行動された訳ですが、分類はどうなりましたか?

つまり

あれから自分で色々書きました。

つまり、ゴミ屋敷に向き合う
小綠

めっちゃ解像度上がっとるー‼︎‼︎ え、凄いです。めっちゃスッキリしましたね。

つまり

全部ごっちゃのゴミ山でしたから……萎縮して考えられてこなかったことも、自分で押さえつけてきてしまった選択肢も、色々ありますね。

小綠

たぶん……全然ゴミの中に何があるのか、全く分かって来なかった訳じゃないですよね。うっすら分かってたけど、何かでがんじがらめになってたということでしょうか。

つまり

……がんじがらめの正体は、稼ぐことへの罪悪感ですかね。

小綠

……家父長制の話というより、資本主義という話ですかね。

つまり

社会学部で社会の仕組みへの解像度が上がった分、世界の滅茶苦茶さに病んだのはあります。

小綠

この社会でどう生き抜いていけばいいのかの話は、社会学部には含まれない感じなんですね。

つまり

学問というのは保存して観測するまでですからね。その後何かをするならいわゆる……NPOとか、政治家とか……ですかね。

小綠

……そしてリベラルやTRAへ……。いや、話ズレました。

つまり

いえ、そこまでズレてはないと思います。就活中、特に経験もスキルもなしに有名私大新卒カードと順応性(奴隷適性…?)で内定が決まるのが怖かったんですよ。でもほとんどの人はそれを疑問に思わず大学名だけで就職が決まるのも、実力の内だと思っているか、もしくは疑問に思ってもそういうものだと呑み込んで就活を続けますよね。

小綠

まあ……そうでしょうね。実際企業もハコ買いで一括採用してる訳ですし。

つまり

でも私は何も持たないまま採用されるというのは、企業の利潤獲得のためにいいように使われて、格差や気候危機の現実を加速させることに内部から参加することなんじゃないかと思って……。

小綠

つまりさんの絶望は、ここが最初ってことですかね……。

つまり

社会学を学んだことにより、こうして社会が回っているのかと解像度が上がりました。そしてこんなクソみたいな社会で、自分も加害側に回って生きていかなくてはいけないことに絶望していた、と今なら思います。

小綠

Oh……TRAとかリベラルみたいに、自信満々に全ての差別に反対して社会を変えていこうとならなかった方が、むしろ不思議に思ってしまいます。

つまり

恐らく、所謂リベフェミやウォークのような人たちも私と似たような罪悪感を多かれ少なかれ持っていて、それがTRAのような活動を進めているのでしょう。社会で権力を持ったり、年収が高い仕事につくことへの罪悪感ですね。でも私の場合は自信どころか、その罪悪感に押し潰されて身動きが取れなくなっていました。日本では「稼ぐ=搾取」になるとまで思ってましたし。

小綠

うーん、まあそうではありますが……。

つまり

他の先進国なら実質賃金も最低賃金も上がっているので、パイが大きくなっていると思うのですが、日本では実質賃金が30年間全然上がっていないのでパイの奪い合いにしかならないじゃないですか。

小綠

まあ……他の国と比べたらそれはそう。

つまり

単純に言えば、どこかが稼いでいるということは、どこかが搾取されていることになります。日本の最低賃金の実態は他の先進国と違って、健康で文化的な最低限度の生活を送ることを保証するものになっていません。 そんな状況の日本で相対的にお金を稼いでいくことや社会的に責任が大きい仕事をすることに罪悪感を持ったのです。

小綠

罪悪感ですか⁉︎ えー? 世の中がこんななのは、つまりさんのせいじゃなくないですか⁇

つまり

自分は女でも田舎から都会の私大に、奨学金無しで行かせてくれるほど実家も太いんです。社会学を学ぶうちに自分は幸運なだけだと気づきました。そしてこのままだと自分がリベフェミやフカソ側になりそうだなって。幸運さに鈍感になって、自己責任や選択の自由を内面化していくことになるんじゃないかと……。

小綠

なんというか……物凄く真面目ですねえ。親の金を当たり前に享受するのも実力の内だと考えるのが普通なのに。

つまり

企業に順応して給料をもらう内に、自分が先進的に考えているように錯覚してしまうんじゃないかと、怖かったんです。たとえ就職後も幸運であることの自覚を持ち続けていたとしても、さしたる武器も持っていない雇われの身では、企業にとって都合の悪いことなどできるわけがないですよね。SDGsの欺瞞を呑み込んだまま格差や気候危機を進めていくことに、加担するしかないだろうというのが苦しかったんです。

小綠

これまでのお話を聞いていると、罪悪感の中身は大手企業に箱買いされることのみではなさそうですけど。

つまり

そうですね。稼ぐだけでなくその内、生きていくことにさえ罪悪感を感じるようになっていきました。例えばヴィーガンになって肉や魚を食べなければ動物を殺すことに加担はしないけど、野菜だけ食べていても自然や技能実習生等の搾取は免れ得ないみたいに、折り合いの付け所が分からなくなったんですよね。少しでも罪悪感を減らそうとした結果、あまりものを食べなくなって体重が激減したり、労働を減らして収入を最低限にすることによって……つまり、物質的に消えたくなっていた……?

小綠

あー……社会学の学部を修めたつまりさんにこんなこというのは釈迦に説法でお恥ずかしいのですが、人類がこれまでの歴史の中で作ってきたすべての共同体は、他の誰かを搾取することで成り立ってます。日本を庇う訳じゃないですが、海外でもいつの時代でも王政だろうが資本主義だろうが共産主義だろうが独裁体制だろうが民主主義だろうが、人類はいまだ搾取がない社会を構成したことはありません。つまりこの考えのゴールは『人類、滅ぶべき』しかない。言わせてください、これは無駄なネガティブです‼︎‼︎

つまり

本当にそうなんです笑。ここでずっと絶望して立ち止まっていました。

小綠

……いや人類滅ぶべきが答えのひとつかもしれない可能性は否定しませんが、今日明日俺らの何かを解決したりはしませんからね⁉︎……まあ何やかんやでその後つまりさんも脱コルを始められた訳ですが、つまりさんの中でどんな変化がおこったんでしょうか。

つまり

最初に脱コルに出会って着飾り中止を始めたことにより、規範的女性性の再生産とかファストファッション問題へ加担することの罪悪感は減りました。

小綠

それが読書会に参加する前の状況ですね。

つまり

そうです。それでこの対談で内的コルセットに向き合って、自分のためだけじゃなく、女性が単身で生きていける社会になることを目指そうと思えたんです。自分が持つものを自分の為だけに使うんじゃなく、他の単身女性のためにも使えるなら絶望しないし努力できると思えました。

小綠

よかった〜〜! その考えはすごく共感できます。俺も自分の努力が自分のためにしかならないなら、正直ここまでがんばれないと思ってます。

つまり

他の単身女性のためにもなると努力することが、結果的に自分で過去の自分の絶望を救うことになった訳ですが、今は納得感があって凄くスッキリしています。

小綠

ゴミ屋敷が片付いた的な感想ですね。

つまり

実際そうですね。抱えていたものを整理して、自分がどの方角を向いて歩いていくのか定まった感じです。でも脱いだだけでは問題の大きさに絶望したままだったので、分類、行動までが内的脱コルセットなんだと実感しています。

小綠

俺も不思議ではあるのですが、自分の行動が自分自身のためだけではなく他の単身女性のためでもあるという考えが、どうしてここまでの力とユウキと行動になるんでしょうね。

つまり

私の場合はこれまでは社会学を学んできたのもあって、社会を他者化して眼差してきたんだと思います。自分は観測者で外から社会の構造を見ると、単身女性生きるの無理だなってあっさり理解してしまったというか……。

小綠

なるほど! 脱コルをして社会の当事者になれたんですね! だから行動できたし、力とユウキを持てたんだ!

つまり

はい、ただやっぱり読書会への参加が決定的でした。実際に画面の外にちゃんと脱コル実践している人間が居たんだ!って、ひとりじゃないんだって思えたことが大きかったんです。

小綠

人間の持つ孤独はSNSでは解消できないってことですね。いやスペースという機能もSNSの一部ですが。いわゆる実際に脱コル女性の声を聞いたっていうのは大きいって話ですよね。

つまり

そうです! しかも三人もいましたし、ゲストスピーカーで二人もお話されてましたから。あとは後半のイベント、脱コルアンケートが凄くよかったんです!

小綠

おっ! 嬉しいです。発言者が出なかった時用のリスク回避案だったんですが、そこまで喜んでいただけるとは思ってませんでした。

つまり

最初はアンケートってどういうことかピンときてなかったのですが、参加したら当事者意識がガツンと芽生えました。自分含むリスナーの存在がアンケートに回答するスタンプによっていっぺんに可視化されたんですよ! ただリスナーとして聞いていただけでは、もち得なかった当事者意識だったと思います。

小綠

めっちゃ嬉しい……。三人であーでもないこーでもないって、質問を考えたかいがありました……。

つまり

アンケートに参加した経験から、感動して感想を送ったと言えると思います。

小綠

脱コルと一緒だー! 行動したからユウキも出たし次の行動する力になったんだー‼︎

つまり

『あなた自身が頼もしいロープになれると気づくはずだ。私の闘争はそのまま女性たちの普遍の闘争であると、気づいた私がそうしたように。』という文章をやっと理解できました。

小綠

薔薇はいいから議席をくれよ』【消滅の誘惑を前に】からの引用ですね‼︎‼︎

つまり

自分もフェミニズムの当事者なんだという意識を持てたことで、絶望感を捨てられました。自分のためだけにがんばるのは苦手だけど、他の脱コル実践者のスピーカーさんとアンケートに答えたリスナーさんの存在が、自分の行動はあそこにいた方達と繋がっているんだと実感できました。

小綠

……孤独感、が無くなったということでしょうか。今回いきなり内的脱コルしましょう!って言われたり、いっぱい何か書かされたり、求職活動も勉強も始められて、めちゃくちゃお忙しくなったと推察しますが……大丈夫です? 何とかハイになってたりとか……。

つまり

確かに記事を作るにあたって自分の内面をさらけ出すのは、苦しいししんどかったですよ。最初は内的脱コル大事だって話になったのに、つまりさんがやらないのは説得力がないとシャオリューさんに言われて、始まった内的脱コルなのは事実です。

小綠

脱コルの強要ですね‼︎‼︎

つまり

でも今も言われたからやっているという訳では絶対にないですよ! 行動するまでにちょっと引っ張ってもらったから、あとは自分で動けるようになったんです。

小綠

……よかった〜。あの有名な『脱コルの強要』を自分がしてるかと思いました。

つまり

孤独感が無くなったというか、世界認識が変わりました。以前は傍観者としての孤独感が絶望を深めていってたと思います。でも読書会で他の女性たちの実在を実感できたことにより、頭では理解していた脱コルが社会運動だということを自分の中に落とし込むことができ、当事者意識を持てるようになりました。

小綠

誰かと繋がっていると感じることが、世界認識を変えるほどの力になるのですね……。

つまり

自分ひとりの力ではできなかったです。だけど自分が動き出さないと何も変わらなかったです。

小綠

でもつまりさんは学習性無力感を持つほど脱コルのツイートを見たり、脱コルのことを調べるために本を読んでたりしてたから読書会の内容がそれだけ刺さったんやと思います。準備ができてたから、自分が変わるためのきっかけを逃さなかったんじゃないでしょうか。

つまり

そうだったらいいなと思います。長い長いこれまでの絶望していた期間を、読書会とこの対談を通してこうして昇華することができて本当に良かったです。

過去の自分へ

つまり

私はー! 読書会に参加する前までの、絶望から動き出すことができなかった自分に伝えたいことがあります!

小綠

聞かせてー‼︎‼︎

つまり

あなたはTwitter検索で読書会があることを知って、これだ‼︎と思ったのに、FF外だから失礼じゃないかと無駄な遠慮をして、参加をためらっていましたね。

小綠

そうだね〜!(知らんけど)

つまり

1回目の読書会にリスナーが集まらず開催が延期になったのをきっかけに、参加欲が溜まりに溜まることになるよ。その勢いでぺりぺんさんを無言フォローしてしまいます。

小綠

誰も参加者がいなかったのも意味あったんやな〜。

つまり

読書会にリスナーとして参加して、全部のお話が新鮮で、感動することになります。脱コルしてる人はちゃんと実在したんです。読書会後半にスペースのスタンプ機能を使ったイベントがあるのですが、これが発信するきっかけになるんですよ。自分がスペースの感想を送ることになるなんて考えもしないでしょう?

小綠

ありがてえ〜!

つまり

ユウキを出して長文感想をリプしたら、なんと長文感想が帰ってくるんです。何を言っているのか分からないと思いますが、私にもよく分かりません。Twitterで交流なんてしてこなかったから、どんな長さまでならご迷惑にならないかと考えながら、お返事リプを送ったんです。そしたら……

小綠

長文リプが帰ってきたら長文リプを送るしかない‼︎‼︎

つまり

まさか自分が長文レスバを繰り返すなんて今でも信じられません! 笑笑。その上レスバってしんどくないかとDMが来て、ブログで対談しませんかって誘われます。

小綠

本気でレスバの画像作るのめっちゃ面倒臭かったんだよね……。

つまり

しかもなんと、その誘いを受けます! 人見知りなあなたは嘘だと思うでしょう?

小綠

そこまで⁉

つまり

対談ってお話したことを文字起こしして、すぐできると思ってましたよね? 一ヶ月かかります。本当です。

小綠

モノを書くとか表現するって大変だよ〜!

つまり

私が話をしたら、抽象的すぎ、まとめすぎ、もっと具体的に!って、さんざん言われることになります。何を思っているのかを容赦無く突っ込まれてえぐられます。痛いし悩むし七転八倒しながら脱コルしてるのに何か良い感じに書いたら、そんな綺麗にまとめた文章って読んでておもしろいと思います?って1日に1回は言われます。最初は本当にしんどいです。
糖分を求めて、大事に取っておいたカルディのチョコレートケーキ1袋が10分の休憩でなくなります。

小綠

wwwwwwww

つまり

その上これだけ内的脱コルが大事だって話になったのに、つまりさんが内的脱コルをしないとかあり得なくない?と言われるんです! まさかの対談中に内的脱コルをすることになります。何を言っているか分からないと思いますが、そうなんです。

小綠

脱コルの強要〜!

つまり

内的脱コル後は自分の絶望への解像度が上がって、布団の中で汗が止まらなくなります。朝4時まで眠れなくなります。

小綠

な、何かすいません……‼︎‼︎

つまり

でもそれからわずか1日の間に派遣会社に登録して、仕事&パソコン講座の申し込みをしたんですよ。TOEICの勉強も始めて、ほんとに信じられない行動力でしょう?

小綠

信じられなーい‼︎‼︎ ほんま凄い‼︎‼︎

つまり

大変なこともたくさんあるけど、ちょっとずつ進んで地に足ついて生きられるようになります。だいじょうぶです。あなたが読書会で出会うA型さんは私と一緒で、自分のお気に入りの服を捨てられないって話をされます。どうやって脱コルを進めればいいか考えて、自分が納得して進めるプロセスが必要だっていうお話はずっと頭に残ることになります。
ぺりぺんさんは自分の人生を救えるのは自分だけだと、たくさんの武器を手に戦っています。でも完璧に脱コルができている訳ではなくて、分からないことは分からないって正直に言って悩みながら脱コルを続けている、あなたのロールモデルになります。

小綠

やってよかった読書会‼︎

つまり

勿論楽しい話だけではなくて、稼げない学部に女が行きがちだって、内的脱コルの文脈でシャオリューさんに言われて耳が痛くなります。それに今のあなたは、この苦しい脱コルにいつかゴールがあると思っていますよね? 終わりはないって言われますよ……。

小綠

ワハハハwwww

つまり

あなたが脱コルセットを続けることで、家父長制や資本主義社会にヒビを入れる銀の弾丸になると熱く語られます。ひとりじゃないと言われたようで、感極まって泣きそうになります。絶望感から抜け出したいっていう、心の声を聞き逃さないで。読書会の開催を知ってこれだ‼︎と思えたこと、それがすべてのはじまりだから。……大丈夫。

小綠

ウッ……‼︎‼︎ お疲れ様です‼︎‼︎

つまり

聞いていただいてありがとうございました! 外の脱コルは周りにほぼ知り合いがいない環境とか、仕事の関係で始めやすかったのですが、内的脱コルはコルセットが見えづらいというか、脱ぎ方も分かりませんでした。一緒に始めてもらったから、内的脱コルを捉えられて脱ぎ始めることができました。

小綠

まあ実際、目に見えませんもんね。内的コルセット。ジェンダーや伝統や宗教なんていう皮を被ってますし、より複雑で困難です。誰にとっても一筋縄ではいきませんし、これから死ぬまで向き合うことになります。今回は捉えた瞬間爆速で脱げましたが、ゆっくりやっていきましょう!

つまり

でも、今やる気に満ちているので! このまま進んでいきたいのですが……。

小綠

同じテンションはひと月も続きませんよ。自分の精神を変質させている内的コルセットを、安全を確保してなだめすかして少しずつゆるめて付き合っていく、くらいの感じでいくのをお勧めします。

つまり

安全を確保、ですか。

小綠

燃え尽き症候群とか皐月病とかあるでしょ? 普通日常をこなすだけでめっちゃ大変じゃないですか。気づいた内的コルセットを無理やり今すぐ何とかしようとして、情緒をぐちゃぐちゃにしながら長時間労働するとか危険すぎます。個人的にはひと月単位とか年単位で取り組むのがいいんじゃないかと思っています。

つまり

日常を犠牲にせずに付き合っていくのはものすごく根気がいりますよね。

小綠

瞬発力と根気、両方がフェミニズム活動に必要じゃないでしょうか。腰を据えて、でも動く時は動く! 難しいですがこれも訓練ですよ〜!

つまり

そうですね。これまでは理想と現実の間のギャップに苦しんで絶望して、そこでうずくまっていました。ゼロか100かみたいに、完璧にできないなら全部やらないって、今思うと『回避病』でした。自分のこれからの人生を放棄していたんです。今日明日この先数年なら、自分がこのまま病気や怪我もなく、被災したり特別な事情が起きたりすることもなければ、今までのように最低限の収入でなんとか生きていくことはできたかもしれません。でも確実に絶望感を今より深めていったはずです。
目の前の大きなゴミ山を自分にはどうにもできないことと、自分で変えられることに分類して、理想と現実の間の妥協点を見つける作業が私の内的脱コルでした。……ゴミ山はまだ残っています。そして分類した自分にできることをこの先どう行動していくか、社会の問題にはどう向き合っていくのか、まだまだこれからですね。

自分の人生を生きる。
小綠

俺も同じですよ。これからも一緒に休み休みやりながら、ゴミ山を分類してコルセットを脱いでいきましょう! さて今回は脱コルを強要した対談に最後までお付き合い頂き、本当にお疲れ様でした‼︎

つまり

こちらこそ脱コルを手伝っていただいて本当にありがとうございました!読書会でロープの存在を実感できたこと、シャオリューさんのおかげで歩き方が分かってきたことに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
これから自分も家父長制や資本主義社会にヒビを入れる銀の弾丸の一員となるんだ! とやっと胸を張って宣誓できます。

小綠

こちらこそ楽しい対談でした! これからはお互い自分にできることを努力し、最終的に社会を変えましょうね。それではまたどこかでお会いしましょう!

ハヨンガ〜‼︎

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